◼️実写映画版『ドカベン』とは?
1977年春に公開された日本映画。
製作・配給:東映。
監督:鈴木則文。
カラー、シネマスコープ(2.35:1)、84分。
主人公・山田太郎が所属していた柔道部をやめ、野球部に入って猛練習を積むまでが描かれる。
封切り時の同時上映作品は『恐竜・怪鳥の伝説』『池沢さとしと世界のスーパーカー』。
原作における鷹丘中学でのエピソードが明訓高校を舞台にしたものに改変されている(野球部主将の長島や柔道部員らが、本作では明訓高校の生徒となっているなど)他は、多くのエピソードが原作漫画に忠実に再現されている。
◼️キャスト
ドカベン役の橋本三智弘は役者がやりたいのではなく、「ドカベンのファンでドカベンをやりたいから」と応募して来た。
橋本 三智弘(はしもと みちひろ、1961年生まれ)は、ドカベンのみに出演、現在は消息不明となっている。
山田太郎 – 橋本三智弘
長島徹 – 永島敏行
岩鬼正美 – 高品正広
朝日奈麗子 – 山本由香利
山田サチ子 – 渡辺麻由美
影丸隼人 – 清水昭博
賀間剛介 – 無双大介
わびすけ – 中村俊男
野川(山田らの担任教師) – 佐藤蛾次郎
岩鬼虎之助(岩鬼の父) – 小松方正
夏川夏子 – マッハ文朱
徳川家康 – 水島新司
殿馬一人 – 川谷拓三
◼️主題歌・挿入歌(実写映画)
テレビアニメ版・アニメ映画版と同じものが用いられた。
🔸「がんばれドカベン」
作詞 – 水島新司、保富康午 / 作曲・編曲 – 菊池俊輔 / 歌 – こおろぎ’73
🔸「ああ青春よいつまでも」
作詞 – 保富康午 / 作曲・編曲 – 菊池俊輔 / 歌 – こおろぎ’73
◼️企画経緯
岡田茂東映社長が1976年11月頃のインタビューで、「ゴールデンウイークは3年連続で(興行)失敗してるので、今度は子供狙いの『恐竜・怪鳥の伝説』で、中高校生を根こそぎにしたろうと思ってるんだ」と、子供を劇場に引き込むべく、『恐竜・怪鳥の伝説』との組み合わせを考慮し、『恐竜・怪鳥の伝説』だけでは、なかなかパブリシティの面でも売りにくいと判断し、前述のテレビアニメが当たっていたことで、当時最高に人気があった『ドカベン』で少年たちを呼び込もうという狙いで企画された。
1977年1月18日に東京プリンスホテルで東映が関係者を集めて年賀パーティを行った席で、正式に『恐竜・怪鳥の伝説』との二本立てと公表された。
続いて1977年2月に「興行は4月29日から5月13日までの2週間とし、ターゲットを中学生の大量動員に絞り、1億円の超大型宣伝費を投入し、TVに比重を置いたゴールデンタイムのTV集中スポットなど、新しい思い切ったプランニングを展開する」等と発表された(直前に『池沢さとしと世界のスーパーカー』が追加され、三本立てとなった)。
東映がゴールデンウィークに子供番組を掛けるのは初めてだった。
この年東映は、当時の漫画ブームを受け『ドカベン』『空手バカ一代』『ドーベルマン刑事』『こちら葛飾区亀有公園前派出所』『サーキットの狼』と人気漫画を次々に映画化した。
またこの年の正月映画で、日本でも大ヒットした『がんばれ!ベアーズ』の影響やアメリカでスポーツ映画が量産されていた関係で、日本の映画各社もスポーツ映画を製作しようという流れがあった。
同時期に日活も同じ水島新司原作の『野球狂の詩』の製作を発表し、相乗効果もあり大きな話題を呼んだ。
◼️実写版映画 ドカベンの予告1
https://m.youtube.com/watch?v=iVbVslDF9Hs
◼️予告2
https://m.youtube.com/watch?v=GE842LIyeP0
◼️ドカベン 神巻31巻
https://m.youtube.com/watch?v=AUFi96zBhQQ