せとうち島旅ガイド(瀬戸芸公式ツアーガイド)- 2019/5/3 GW前半のガイドを終えて感じたこと、怒涛の4日間を乗り切る –

🔷2019/5/3 (金)

●2019/4/27に大島、女木島、男木島コース、4/28に小豆島コース、5/1に沙弥島、瀬居島、屋島コース、5/2に宇野港、犬島コースのガイドを終えた。

4/27, 4/28, 5/2の3コースは、この公式ツアーでも初回の催行であり誰も経験値がない中、手探りの状態で、GW前半の定員MAXのお客さんをガイディングすることとなった。しかも言語対応グループ担当ということで、英語、中国語の原稿作成も必要であった。

この4日間の準備と対応で白髪が増え、寿命が縮んだ気がする 笑。まあ、人間はこうやって自己の潜在能力を発見しながら成長していくのだろう。

◾️2019/4/27: 大島、女木島、男木島コース 中国人団体顧客(中国語)

◾️2019/4/28: 小豆島コース 日本人+カナダ、北米、シンガポール(日本語+英語)

◾️2019/5/1: 沙弥島、瀬居島、屋島コース 日本人+香港、中国、ドイツ(日本語+英語+中国語)

◾️2019/5/2に: 宇野港、犬島コース 日本人+台湾、イギリス、オーストラリア(日本語+英語)

何はともあれ、周りのスタッフの方々とツアーに参加された方々の多大なるご協力のおかげで無事にGW中の担当ガイドツアーを終えることができたことは、いくら感謝しても感謝しきれない!!

本当にありがとうございました!!

5月2週目以降も香川県、そして、瀬戸芸に来て良かったと思ってもらえるよう楽しみながらやっていきたい!!

●顧客満足度の高い値段以上の商品価値があるガイディングであったかどうかは参加された方々に決めて頂くことであるが、この公式ツアーという商品をパッケージ内容で見た場合、

⓵待ち時間のないチャーター船での島巡りとアート作品鑑賞、

⓶瀬戸内の食材を使ったランチ・メニュー、

⓷公式ツアー・オリジナルグッズ、

⓸そしてオフィシャル・ガイド付き、

というコンテンツ内容は客観的に見て価格レベルかそれ以上のコンテンツだと思う。

非日常を求めて来られる方の期待値に答えうるコンテンツ内容だと思うので、顧客満足度はアート作品の内容、ガイドや食事、その他サービスのパフォーマンス・レベルにかかってくる。

瀬戸芸オフィシャルツアー詳細(琴平バスWebサイト)

●あと強く感じたのは、当然ながら、この公式ツアーの満足度は天候に大きく左右される。

快晴であれば瀬戸内海の多島美、そして、せとうちブルーが満喫できる。

また気持ちの良いせとうちブルーの映える環境の中で、野外作品を見ると作品の見え方もより美しく感じられる。

沙弥島の「そらあみ 」や屋島のS.F、犬島の家プロジェクトなんかは特にそう感じる。

快晴なら旅の思い出となる写真映えもよくこのツアーの商品価値に大きい影響を及ぼす。

●海上タクシーとの価格比較は調べていないので、なんとも言えないが、少なくともGW中の定期船の待ち時間や混み具合を目の当たりにするとチャーター船での島巡りは、効率性の面で非常に高い価値があると思うし、実際、参加者の方々も口々にチャーター船で良かったと言っていた。

4/28に、高松港発女木島、男木島行きの定期船は、外のデッキで乗客が満員電車のように全員立てっている光景を見た。

また5/2の宇野港では、午前中、直島行き、豊島行きの船が満員状態であった。

●この公式ツアーの参加者には、外国人の方も多い。わたしが担当したグループでは、大島/女木島/男木島コースは中国人団体客、小豆島コースは半数が北米とアジア、沙弥島/瀬居島/屋島コースは半数が中国、台湾、香港、宇野港/犬島では3割が外国人の方であった。

二カ国対応すると準備に二倍、説明するのに二倍の労力と時間を要する。言語対応すると時間的に説明内容が薄くなりどうしても顧客満足度が落ちるという皮肉な面がある。二倍早く話せば良いのかと言うとそんな単純なことではなくて相手が理解できてメッセージが伝わらないと意味がない。

言葉を発する際に、気持ちが入ってないと相手に響かない。少々たどたどしかっても気持ちが入っていれば心に残る。伝えたいという気持ちと熱、あとは腹式呼吸して、腹から声を出すことが大事だ。 他にも、間(ま)の取り方やテンポなど色々細かいことはあるが、まずは、船内やバス内で声が聞こえないと話しにならない。

●このガイドという仕事の準備には終わりがない。一方で、100の準備をしても当日必要なことは20くらいかそれ以下だと感じる。しかし20だけ準備したのでは、予想外の事態が発生したとき対応に困ることになる。ガイドのシュミレーションはいくらやってもやりすぎることはない。

この公式ツアー用に、原稿を準備していたが、実際にはチャーター船内の揺れ具合や天候、作品鑑賞の待ち時間、混み具合、説明場所の確保など不確定要素が多くあるので、話す内容も臨機応変に変えていく必要がある。

●この公式ツアーの参加者がガイドに期待しているものはとても大きいのだと感じた。

まあ自分が逆の立場でお金を払って参加する立場なら当然、どんなガイドが付くのかそのパフォーマンスには否が応でも期待は高まる。

現代アート作品という多くの場合、解釈が難しいものを、分かりやすく噛み砕いて説明する。

作品のコンセプトや作家の想い、作品制作の舞台裏、更には、瀬戸芸のテーマや楽しみ方、オススメ作品、島巡りの注意点など参加者が求めていることへの解を丁寧に提供していくことが顧客満足につながる。

やはりと言うか、人の心理として、アート作品制作の舞台裏や作家の方々と直接話して聞いた苦労話しなどは、ガイドブックにも載っておらず参加者の関心度も高い。

実際に、小豆島のワンウェンチーさん、沙弥島の五十嵐靖晃さん、宇野港の淀川テクニックさんの作品制作に参加し、作家の方と交流したことでより深い視点で作品説明できた。

また2019年3月31日に、安藤忠雄さんの講演に出席し、お会いすることが出来たことも作品説明の際に非常に役に立った。

●商品価値の高いガイディングには、更にエンターテイメント性も求められる。

通常の学芸員的な説明をするだけではなくユーモアやジョークをプラスして楽しさ、面白さの要素を加えて参加者にハッピーになってもらう。

期待以上、値段以上のサービスを提供できれば、リピーターとしてまた参加してくれるかもしれないし、口コミで新たな顧客を増やすことが出来るかもしれない。 ガイドのパフォーマンスは集客にも影響を与える。

いかに非日常感やワクワク感を演出できるかが鍵となってくる。

兎にも角にも、三年に一度のお祭りだ。ガイド自身がワクワクして楽しめば、それがお客さんにも伝わる。

<ポイント>

1, 参加者の方々の安全確保。何はおいても安全第一。

2, ホスピタリティ (おもてなしの心)

3, 旅程管理、時間管理。特に定期船を使う小豆島コース

4, ガイドブックやネットには載っていない独自情報提供。作品制作の舞台裏、作家さんから直接聞いた苦心点や伝えたいポイントなど。この公式ツアーでしか聞くことのできない情報。

5, エンターテイメント性。非日常感、ワクワク感。

6, 参加者の質問に対する満足のいく回答。即日解決。

7, 顧客満足を得る為には、支払った金額以上のサービス提供が必要。得したと思ってもらえるツアー内容がリピーター、そして口コミで新規の参加者につながる。

8, ガイド自身がワクワクして三年に一度のお祭りを楽しむ!! それが参加者の方にも伝わる。

2019/4/27 大島、女木島、男木島をガイド。前日夜は雨。当日も曇り空の中、大島からガイディング・スタート。 奇跡的に女木島、男木島とも思っていた以上には混雑しておらず比較的スムーズに作品を見て回れた。この日は、平尾成志さん、村山吾郎さん、高橋伸之さん、中里繪魯洲さんをお見かけした。ランチはEat & Art Taroさんが目の前で、調理のパフォーマンスをしながら説明された。

2019/4/28 小豆島コースをガイド。朝から曇り空。行き帰りの定期船内は満員状態で座席のない方々は船内、デッキで立てっていた。 ポイントとなるワンウェンチーさんの作品は、待ち時間なく鑑賞出来たことがその後の行程管理をスムーズにした。この日は、福武ハウスやリンシュンロンさんの作品も待ち時間なしで作品鑑賞できた。草壁港ではシャン・ヤンさんかご自身の作品説明に来られていた。

2019/5/1 沙弥島、瀬居島、屋島をガイド。午前中、少し雨がパラつく中、沙弥島からガイディング・スタート。この日は、万葉会館の大岩オスカールさんの作品展示初日とあって会館内は混雑が予想以上であった、蓮沼昌弘さんの作品は30分待ちであったが係りの方に頼み込みなんとか15分くらいの待ち時間で室内に入れた。この日は、Yottaの山脇弘道さん、中山玲佳さんにお会いした。大岩オスカールさんも沙弥島にいらっしゃったようだ。

2019/5/2 宇野港、犬島をガイド。この日は、朝から快晴。せとうちブルーが映える島々を見ながら高松港から宇野港、そして犬島へ。快晴の中、参加者の方の足取りも軽くガイディングしやすい環境下だった。やはり晴れるだけで野外作品の見映えや写真の写り具合も良くお客さんの満足度は相当高くなる。何より瀬戸内海の島々が美しい!
この日は、ランチを作られたフードクリエーターのたがみまきさんにお会いした。

2019/5/1 瀬戸大橋タワーにて。


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